http://life.2ch.net/test/read.cgi/baby/1005201464/ 226 :安藤隆彦(0歳4ヶ月) :01/11/14 15:11 ID:pvmjZ+4k 今日私は愛車に乗って母と外出した。 そして帰ってきた時、マンションのエレベーターホールで4歳の忠義さんに 会った。忠義さんは活発な幼児なので少し怖い気がした。 案の定、忠義さんは「赤ちゃんのお手手」と言って私の手を掴んだ。 握手…。 忠義さんのような幼児と握手するのは初めてで、私は思わずうっとりして しまった。 その時である、私が己の身体の異常に気がついたのは。 私の両手首そして両足首が、なにか細い糸のようなものでキューッと 縛られている! 忠義さんも、忠義さんの母上も、私の母も、手首に そのようなくびれはない。 何故、私だけが。 私は一生懸命その糸を捜そうとくびれの中を指でほじくってみたが、 探し当てることは出来なかった。 ああ、なぜもっと早期発見できなかったのだろう。 今日という今日までこの異変に気付かなかった自分を呪う。 母に「ここに食い込んでいる糸を切って欲しい」と訴えたが、聞き入れられ なかった。 すっかり打ちひしがれた私は、なめられ太郎を舐めて心を癒した。 227 :名無しの心子知らず :01/11/14 15:20 ID:d04otBrM もしかして、おでぶちんなのか?? 228 :名無しの心子知らず :01/11/14 15:22 ID:L68t/Lf/ 「なめられ太郎」ってなんですか? ところで、小3の娘がここのファンで、私がPCに向かっていると 「今日のタカちゃん日記は?」と覗いてきます。 それが他の「痛ましい事を語るスレ」や「大きなお世話なスレ」 だったりすると、親として情けない気持ちになって顔から火が出ます。 タカちゃんは罪な人です。 230 :安藤隆彦(0歳4ヶ月) :01/11/14 15:31 ID:pvmjZ+4k 母と目を合わせないことについて。 私の場合は、心にやましいことがあるときは母がどんなに目を合わせようと してきても、反対方向に逸らす。 また、母に嫌がらせをするためにわざとそうすることもある。 しかし、ついうっかり合わせてしまうことも多いので、更なる訓練が必要だ。 胎内のことについて。 胎内のことを思い返していたら懐かしさのあまり泣きたいような、暴れたい ような気持ちになってきた。温かかったあの場所…。 そこにいた時は、暇なので指を舐めたりワサワサと動いて母の気を引いたり しかすることがなかった。早くここを出たいと思っていた。 誕生してまもなくの頃のことも、不思議な思い出だ。 胎内脱出という大仕事を終え、あの頃の私はグッタリと疲れきっていた。 頭や肩がズキズキと痛み、目はよく見えないし、耳もワンワンと反響したように 変に聞こえる。 隣のベッドの人と話をする余裕もなかった。連絡先くらい聞いておくんだった。 ああ、あの今が昼なのか夜なのかすらわからないぼんやりした日々…。 戻れるものならばもう一度戻ってみたい。 232 :安藤隆彦(0歳4ヶ月) :01/11/14 15:41 ID:pvmjZ+4k 私の体重は7.8キログラムほどである。 なめられ太郎とは、頭が母の乳首に似た形をした薄気味の悪い 人形である。ただ、色が気に入らない。私の母の乳首はもっと濃い 色だからだ。振ると音がする。 243 :伊藤隆彦(0歳2ヶ月) :01/11/14 19:00 ID:27mU9K1P 兄さん、事件です。 最初にいきなり「兄さん」と呼ばせていただく非礼をお許しください。 びっくりされたことと存じますが、私はあなたの2ヶ月遅れで生まれた あなたの弟です。 私が生まれたことが即ち事件なのです。 どういうことか説明させてください。 父はよりによって私にあなたと同じ「隆彦」と言う名前をつけました。 なんということでしょう。 神をも恐れぬ父の所業に私は怒りを通り越し、呆れを感じたものです。 それは父が酔って家にやってきた時、彼自身の独白によって私に知らしめ られたのです。 ちょっとした贖罪の気持ちからでしょうか。父は洗いざらい私に語ってく れたのでした。 母は父の愛人であるということ。 2ヶ月先に生まれた私と同じ名前の男の子がいる、ということ。 そのことを知らされた時、私は絶望のあまり夜も眠ることができず、 枕を濡らしたものでした。 母は夜泣きがひどい、といって最近私に辛くあたります。私の気持ちも 知らないで。 私が生まれて2ヶ月の月日が流れました。 できることなら命を絶ちたい… そんなことを考える苦悩の日々が続きました。 そんなときに兄さんの文章を、とある場所で見かけたのです。 ピンときました。 私には、あなたが私の腹違いの兄であることが直感でわかったのです。 兄さん、私に生きる勇気をくれてありがとう。 死ぬことを考えるのはもう止めました。 何時の日か、兄さんに逢える日が来るのを楽しみにしています。 乱文失礼しました。 あなたの弟、隆彦 244 :名無しの心子知らず :01/11/14 19:03 ID:WT5v85sD 今までで、一番つまんない。 251 :安藤隆彦(0歳4ヶ月) :01/11/14 20:19 ID:pvmjZ+4k このごろの私は身体全体を左右に向け、挙句には天地が逆になって しまうという難しい曲芸の練習に励んでいる。 さっき、その練習をしていた時のことだ。 右手が身体の下敷きになり、私は大慌てして泣いて救助を要請した。 すると母がやってきて、「あら隆ちゃん、寝返りの練習してたの」と言った。 寝返り…。 それはどういう意味だろうか。 「寝返る」というのは確か背信行為を指す言葉だと記憶していたが…。 私がこの曲芸を練習することは、父母の愛を裏切る行為なのだろうか。 その割には喜んでいるようにも見えるが…謎だ。 伊藤隆彦君へ。 私の本名は隆彦ではない。○彦である。 よって、君の兄上は私ではない。 それから伊藤君や他の諸君を罵倒している者へ。 私はこの帳面を覗かれることや、勝手に何かを書き残されることについては すっかり諦めの境地であり、他の諸君の書いたものも興味深く読んでいる。 あまり野暮を言うのはよそうではないか。